グロースするプロダクト開発チームのチームビルディングで大切なこと


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先日、勉強会にて「開発チームのチームビルディングで大切なこと」をお話しました。

その際に具体例が欲しいと意見をいただいたので、一つの例を補足して順序おって書こうかなと思います。

何のためにそのチームが存在するのか

スライドにも書いているのですが、チームは「短い時間でより大きな価値を生み出す」ためだけでしかないです。
それ以上も以下もないと思っています。

もう少し言葉を抽象化すると、「組織」になるのかなと思います。
組織がなぜ存在するのか。
それは「何か成し遂げたいことがある」からであって、それがなければそもそも出来上がらないものです。
一つの大きなヴィジョンがあり、それに共感した人々が集まるからこそ組織が成り立ちます。

つまり、そのヴィジョンとか存在意義がなければ組織は組織でなくなります。
崩壊する、または自分たち自ら解散するのどちらかになります。
だからこそ、何のためにチームが存在するのかをチーム内で全体の共有認識を持つことが大切になります。

ここでやっと具体例ですが、直近で筆者のいたチームはWEBサービスにおける初期体験を向上した欲しいと使命が与えられました。
その結果、このKPIをあげて欲しいという数字も同時に言い渡されました。
「何のために存在するのか」にフォーカスすると、「ユーザーの課題の一つである初期体験を向上することでKPIとして設定されている数字をあげる」になります。
当たり前のことのように感じるかと思いますが、他のチームと兼務しているメンバーがいたりとかするとごちゃごちゃになってしまったりします。
だからこそ、再定義をして何度も伝え続けることが大切です。

何をやるチームなのか

存在意義を踏まえた上で、何をやるのか。
初期体験チームでは共通認識を2点設けました。

・自社サービスにおいて、どこからどこまでを初期体験として呼び、責任をもった開発を行うのか。
・そもそも初期体験とは世の中一般的にどういったものをさすのか

プロダクト開発でよくあるアンチパターンで「いろいろ手をつけ過ぎて、結局おおきな改善が見られなかった」があります。
あれやこれやと言葉を並べるのではなく、「この期間はここに注力する!」と決めて開発を行うことが大切です。
どこに注力するのかは事業としての戦略に沿ったものになると思います。

そして決めたところにはDevだけでなくOpsに対しても責任を持たなければいけません。
責任がなければグロースなんてできやしません。
数字が下がったらもそうですがバグをうむとそれはコストになり数字として下がったと言えます。
経営目線で常に数字換算して責任をもち開発できるチームは強くなります。

それに加えて、自社としての初期体験はわかったが、そもそもそれってどういったものが一般的なのか。
つまりユーザーにとってのWEBサービスにおけるメンタルモデルはどういったものなのかがなければグロースしにくいものです。
例えば、ハンバーガーマークを押せばメニューがどこかしらからでてくると思いますよね?
そうでなくて押した瞬間にログアウトされるような体験だったらユーザーもびっくりしますよね?笑
細かい粒度で言えばそういったものになります。

だからこそ、世の中的にいう初期体験とはなんなのかの共通認識を持つことが大切になります。
ちなみに初期体験は一般的にユーザーオンボーディングといいます。
オライリーからユーザーストーリーマッピングが出版されているので参考にするといいと思います。

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どのように実現するのか

ではどのようにグロースするのか。
方法は3つくらいあると思っています。

1. お問い合わせからユーザーの声(定性情報)からグロースする
2. ユーザーの行動データー(定量情報)からグロースする
3. 他のサービスの真似をする

この3つを主軸にして行っていきます。
他にもブレストや、実際に使ってみて疑問を感じた箇所を改善するなども方法の一つかなと思います。

ゴールデンサークルを意識する

順々に書いてきましたが、結局はサイモン・シネックさんのゴールデンサークルにチーム作りも乗っ取るものなのかなと思っています。
明確なヴィジョンがあり、そこにたいして何をやるのか。
そしてどのように実現するのかにつきます。

これがHOWしか共有していないチームは小手先の方法の議論で終わってしまい、そのあとのストーリーを描いたグロースをすることができなくなります。
強いチームは大きな価値を生み出す事業を作ることができます。
だからこそ、チーム作りはとても大切です。
もし、チーム内に「何のために存在するのか」を認識していない人がいれば今すぐにでも改善しなければいけません。

その結果、どうなったのか

悪かった状態から始まったのではないので、比較してこれだけ効率が上がったというものはありません。
しかし、感じたこととしては、「無駄なコミニュケーションがなかった」、そして「次々と施策が上がってきた」のはチームが結成された時にその共通認識を作り上げれたからこそだと思っています。
コストを削減することもグロースの一つなので、その意識も踏まえて組織を作っていく必要があります。