ティール組織を読んで考えるこれからの働き方と組織のあり方


日本でも少しずつ馴染みが増えてきたティール組織に関しての本が出版されました。

その本を読んだ結果、これからの働き方と生き方、組織のあり方について書いていきます。
ただし、すべてを書ききれないので、抜粋になります。

ティール組織とはなんなのか

次世代の組織のあり方とされており、より強い組織のあり方とされています。
ティールを理解するには他の組織体型を知ることが必要になりますので、書籍に書いてあることをそのまま引用します。

### レッド(衝動型組織):マフィア
集団をまとめるために組織のトップは常に暴力を行使。
組織をつなぎとめるのは恐怖。
環境変化に対して極めて受動的で、短期志向で混乱には強い。

### アンバー(順応型組織):軍隊
ピラミッド型の階層構造に適用される極めて型にはまった役割。
トップダウンによる指揮命令(何をするのかも、どうするのかも上が決める)。
厳格なプロセスにより何よりも「安定」が重視される。
未来は過去の繰り返し。

### オレンジ(達成型組織):多国籍企業
目標は競争に勝つこと。
利益を獲得し、成長を目指す。
全身するための鍵はイノベーション。
目標達成のための経営(何をどうするのかは上が決める。どうするかは自由。)

### グリーン(多元型組織):文化重視の組織(サウスウエスト航空など)
古典的なピラミッド組織の中で、文化と権限移譲を重視して、従業員のモチベーションを驚くほど高める。

### ティール(進化型パラダイム):
???

上から順番に組織の形態が時代と共に変化してきました。
前提として、どの組織形態も現代でも存在しています。
アンバーであれば軍隊などがそれを指しています。

また、それぞれはステージになっています。
人材育成でもリクルートマネジメントソリューションズがステージを定義しているので読んだことがある方はそちらをイメージしていただけるとわかりやすいです。
(スターター > プレーヤー > メインプレーヤー > リーディングプレーヤー)

要は個人としてだけでなく、組織としてお成長ステージがあるということです。
そしてそのステージとはシームレスなものではなく、トランジションを経てスッと変化します。

ティール組織の特徴

ティール組織ではブレイクスルーを3つ定義しています。

1. 自主経営(セルフマネジメント)
2. 全体性(ホールネス)
3. 存在目的

この3つすべてが基準を満たさないといけないというわけではありません。
すべての組織は完全に一つの色の組織にはなりえないからです。
ある一定基準を超えていればその組織をティール組織と読んでいるということです。

例えば、自主経営を挙げます。
具体的に自主経営が強い組織はどういう組織なのか。
それは社長とその他しかないという状況です。
チームを12人前後にわけ、それぞれのチームがすべての裁量を持っている状態を表します。
採用権も制度も何もかも。(もちろん予算は他のチームとの兼ね合いがあるので話し合いがあります。)

つまりチームにすべて委ねられているのでそれぞれが決断して行動を起こさなければ小さな会社のようになっているチームは崩壊してしまいます。
だからこそ、それぞれ個々が自分にできること、強みを活かしてお互いを補完しあいます。
まるで夢のような組織に聞こえるかもしれません。
ただ、考えてみてください。
レッドの組織しかない時代の人たちにとってオレンジの組織は夢のような組織ではないでしょうか?
人類はこの夢を描き続け、そして叶い続けてきた生物な訳です。
だからこそ、特別不思議なことではありません。

このような組織をつくるために、もちろんいろんな工夫はしてあるみたいです。
結果として退職率も大幅に下がり、かつ生産性も驚くほど向上したとのこと。
これがティール組織の特徴の一つです。
どうやら、目指す価値はあり、目指さない理由はなさそうです。

ティール組織を踏まえたこれからの個人としての働き方

ここまで読んでいただいたらお分かりの通り、自分がまずより価値を生み出せる人にならなければいけません。
だからこそ、自分の強みは何であるのかを明確にしましょう。
ストレングスファインダーなどを用いて自身の強みを把握するのはとても有意義です。
まずは診断結果を元に強みを伸ばす努力をしてみましょう。

また、全体性を知るには自分に気づく必要があります。
世界をどのように捉え、その中で自分をどう定義するのかを考え続けます。
例えばチームの中に似たような強みの人が二人とも同じ強みを発揮するよりも、それぞれを補完し合える強みを発揮しあった方が全体として価値を生み出せます。
だからこそ、自分はどの位置にいるのかを客観的に捉えることがより求められます。
そのためにまずは瞑想をおすすめします。
瞑想では自分がどういう時に感情が動かされるのかを認知することを学びます。
それが自分に気づく第一歩だと思います。

日本はティール組織になれるのか

理論みたいなものが出てくると、理由もなく「それがすべていい」みたいな解釈の方もいると思うので、先に伏線をはっておきます。
そもそも日本は今どういう状態でしょうか?
色で表すとオレンジの組織が多いと感じています。
管理され、生産性を挙げることを半強制される反面、残業を余儀なくなれる組織が多いのではないでしょうか?
それでは個人個人がそれぞれの強みを最大限に発揮できませんよね?

なのでまずは段階としてグリーンを目指すのが先決だと思っています。
どんどん権限移譲し、信頼して価値を発揮してもらう。
そのためにも適切なチーム作りを行い、チームとしての最大限の価値を発揮してもらうのがよいかなと思います。

いかがだったでしょうか?
また、ティール組織の本では何度もケンウィルバーの名前が上がります。
現代思想で有名な方です。
全体を俯瞰した上で、自己を知ることを説かれているので興味があればぜひ。

これからの時代を楽しく行きていくためにも時代の潮流を読むことは大切です。
大きなパラダイムシフトが起きている時代でs。
だからこそ、いろんな世界の味方を通してこれからの自分のあり方を考え続けてみませんか?